その場所でなにかを起こせ。

漫画ONE PIECEで、麦わらのルフィとその仲間たちは旅をしながら、物語をすすめていきます。

おもしろいのは立ち寄る島々で必ず事件が起こることです。
新たな仲間を見つけたり、強い敵と出会ったり、海軍に追いかけられたり。
ちょっと島によって燃料を補給してすぐ立ち去る。なんてことは絶対ありません。
ワンピース599話で、2年ぶりに麦わら海賊団がシャボンディ諸島に集合し、サンジとゾロがルフィを目にした時、ルフィはすでに海軍に囲まれ、パシフィスタと戦っています。
その時サンジは

「なんでてめぇはいつもトラブルの渦中にいるんだよー!」

と言っていますが、そうなんです!!!

ルフィには事件を惹き付ける力があるんです。

「なんだなんだ?」と好奇心を頼りに動いたり、悪に怒り「あいつぶっとばしてやる!!」と事件に首を突っ込むことで、ルフィはトラブルの渦中にはまっていってしまうのです。



このルフィの態度は旅人も見習うべきところがあると思います。
旅をしていても最初は、周りのことがすべて危険に見えて怖がってしまいます。

僕が初めてタイに一人旅に行った時もそうでした。


”空港から市内に向かう電車を降りると、信号なんて機能してんのか?ってくらい大量のバイクと車が道を行き交っていて、すれ違うトゥクトゥクのドライバー全員に声を掛けられる。

「ジャパニーズ、乗ってけ!乗ってけ!」

金額の相場も分からないので、みんながひとりぼっちの日本人をカモにしようと嘘をついているんじゃないかと疑心暗鬼になってくる。
屋台の飯もレストランも食べて大丈夫だろうかと不安になる。
路上で寝転ぶ人達が怖くなる。
でも何もしなかったら、お腹も空くし、宿にもたどり着けないし、何も始まらないから、
おそるおそる屋台の飯を食べてみる。
思った程悪くない。イケる。
トゥクトゥクのおじちゃんに話しかけてみる。
少し仲良くなる。安心する。
乗ってみようか。このおじちゃんを信じてみようか。

こうやって少しずつチューニングを合わせていけばいい。

非日常を受け入れていけばいい。

大事なのは、ビビってないで動いてみること。

好奇心に身を委ねて、動いてみると面白いコトが必ず起こる。”



僕は、初めての一人旅で、初日にこう思い始めてから面白いコトがたくさん起こりました。

「一歩踏み出してみる」

僕の中の一人旅の掟です。
こうすれば必ず何かが起こると思っています。


僕の友人から教わったことなのですが、
彼は自分で

「初めて会った人に誘われたら、必ず”YES”と言う」

ってルールを決めているそうです。


相手の身になってみると、初めて会う自分のことなんか良く知らないし、断られるかもしれない。それでも勇気を出して誘ってくれた人なんですから、その人の気持ちに応えるのは当然とも言えます。

最初の誘いを断ると、次はもう誘われなくなりやすいし、
自分からも誘いにくくなります。


どんなにめんどくさくても、気乗りしなくても、YESと言ってしまって、一歩踏み出してみましょう。


すると僕の経験上、多くの場合は何か面白いコトが待ち受けています。
旅先でなんか面白いコトが起きないって時は、もっと心の声を聞いて行動したり、自分から探しに行きましょう。


僕は人見知りですが、宿、ドミに泊まったときは同じ部屋やロビーにいる旅人に話しかけるようにしています。
面白い情報が聞けるのもそういう旅人からです。
いろんな所を旅しているのに、観光だけで、燃料補給だけで通り過ぎちゃう国や場所がないように好奇心の赴くまま、フットワークを軽くして、旅をしていきたいです。



旅に限らず、今いる場所でも同じです。
僕は宮崎の高校を卒業して、アメリカのミズーリに留学したのですが、
留学先はトウモロコシ畑の地平線が広がる何もないところでした。
最初の数ヶ月は英語の勉強だと割り切っていましたが、次第に

「ここは刺激が足りない。」
「時間の無駄だ。」
「環境が悪い。」

と思い始めるようになりました。
結局、ミズーリは英語や単位取得に専念してNYに転校して環境を変える道を選んだ訳ですが、

あの場所でできることを探して、

「なにか事件を起こしてやる!!」

という気概があればまた違った経験が得られたと思います。


各地で一つは人に語れる面白い出来事を起こして、次の場所に向けて旅をすすめていきたいです。

IDEA COLLAGE

勝俣泰斗の雑多な頭の中のコラージュ。

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